合格実績
一橋大学大学院 社会学研究科 合格
「英語ができないせいで今の自分がいる」というコンプレックス
埼玉県 ホタテ さん
「英語ができないせいで今の自分がいる」というコンプレックス
私は大学院入試の受験勉強について、特に英語を心配していました。理由は2つあります。1つは英語への苦手意識です。私は大学受験の時に英語があまりできず、そのせいで自分が満足できる大学に進学できなかった経験があります。「英語ができないせいで今の自分がいる」。そのような英語へのコンプレックスは大学生活を通して薄々抱えていました。もう1つは大学入試との違いです。大学入試の英語は穴埋め、読解、文法問題などが一般的であり、大学入試の勉強ではそのような問題に慣れ親しんでいました。しかし、大学院入試の英語は和訳です。それも、大学受験のような部分的な和訳ではありません。長文全体を訳さなければならないのです。このような問題形式では大学受験とは勝手が違います。大学院受験に特化した英語の勉強をしなければなりません。
書籍と講座を英語の中心教材にした3つの理由
大学院入試の特殊性を目の当たりにして、私はどのように勉強したらいいのか悩んでいました。そんなとき大学の図書館で湯川氏の書籍『大学院入試の英文法』(秀和システム)を見つけました。少し目を通してみると、英文和訳に必要な文法知識やその練習問題が載っていました。本の最後の方に『大学院英語 入試対策講座』の紹介が載っていました。私は『大学院入試の英文法』と『大学院英語 入試対策講座』を英語勉強の中心教材にしようと思いました。理由は3つあります。
1つ目は『大学院入試の英文法』で学べる知識の量です。多過ぎず少なすぎず、ちょうどいい内容が載っている印象でした。細々した内容だと煩わしくストレスになります。『大学院入試の英文法』は各トピックに重要な項目がピンポイントに記されています。それゆえ端的に「わかりやすい」と感じました。
2つ目は問題演習がたくさんできることです。大学院入試の英語は長文の和訳であり、そこでは速さと正確性が求められます。速さと正確性を両立させるためには、和訳の勝手を身体で覚え、いわば反射的に英文を訳す技術が必要なのです。そのために、何度も問題演習を重ねることは重要です。
3つ目は採点者の裁量を把握することです。和訳問題は、選択肢から選ぶ問題と違って、解答にある程度の幅があります。このような幅は自分で解答し自分で採点するスタイルでは把握できません。添削という形式によって、幅を持った解答可能性における正答と誤答の微妙なボーダーを再帰的に把握できるようになるのです。
入試本番では2時間の試験で20分もの時間が余った
私は「基礎講座」を受講しました。解答中は気がつかなかった間違えを添削によって指摘してもらい勉強になりました。『大学院入試の英文法』を読んで疑問に思ったことや英語の勉強の仕方といった質問にも柔軟に対応してもらいました。高い受講料を払って勉強しているという事実はモチベーションの維持につながったと思います。
入試本番では勉強の甲斐あって問題をスピーディーに解くことができました。2時間の試験時間中に20分も時間を余らせることができました。見直しも十分できました。結果として試験に合格し、今こうして体験談を書いています。
単語力を身につけ、和訳の感覚を磨き、自分の弱点を把握すること
院試の長文和訳対策について、ポイントは3つあります。
1つ目は単語集を一冊極めることです。英語力の70%は覚えている単語量だと思います。とにかく単語集一冊分の単語を覚えましょう。私は『院単』(ナツメ社)という単語帳を使いましたが、大学入試レベル以上の単語帳であれば何でもいいと思います。
2つ目は和訳の感覚を磨くことです。英文を見て一瞬で訳の要点を把握できるような感覚を磨きましょう。そのために何度も問題演習をしましょう。私は『大学院英語 入試対策講座』の全20題の自習用テキスト、全6題の添削問題、『大学院入試の英文法』に収録されている全24題の練習問題をそれぞれ2~3周程度して、和訳の感覚を鍛えました。
3つ目は自分自身の弱点を把握し克服することです。院試の過去問や練習問題を解いていると解くのに時間がかかったり、解くことができなかったりする問題があります。そのような問題を分析することは大きな得点アップのチャンスとなります。単語がわからなかったから解けなかったのか、文法知識がなかったから解けなかったのか、本文の流れを把握していなかったから解けなかったのか、分析してそれを補うような勉強をしてください。私自身試験一週間前までなかなか院試の過去問が解けませんでした。漠然とした「難しい」という感覚だけがありました。なぜ過去問が難しいと感じるのか、過去問を分析するとわかってきました。過去問ではコンマ「,」や接続詞が多用され一文が長くなる傾向にあったのです。それゆえ文中の節の関係が複雑になり訳が難しくなっていたのです。そのことに気がついたので私は『大学院入試の英文法』や『大学院英語 入試対策講座』で一文が長い英文の和訳対策をしました。その対策は試験本番で生かされました。試験本番では一文が長い英文がいくつか出題されましたが、あまり難しいと感じずに解くことができたのです。